• 医学部・歯学部News
  • 朝日大学歯学部の偏差値は?求める人物像から入試対策まで歯学部受験のプロが解説

医学部・歯学部News

合格請負人田尻が大学ごとの入試対策から最新の私立医学部・歯学部の動向までを日々配信中

朝日大学歯学部の偏差値は?求める人物像から入試対策まで歯学部受験のプロが解説

この記事の目次

    朝日大学は、昭和46年(1971年)に岐阜歯科大学として開設され、1985年に朝日大学に名称を変更、現在は経営学部、法学部、保健医療学部(看護学科・健康スポーツ科学科)を含む大学になっています。朝日大学歯学部の入試で合格するための方法をお伝えします。

     

    1.朝日大学歯学部に関する基本情報

     

    1-1.朝日大学の概要

     

    朝日大学は1971年に岐阜歯科大学として創設されました。歯学部が最初だったわけです。その後朝日大学と名称変更して、経営学部、法学部、保健医療学部を有する大学になりました。

     

    朝日大学のキャンパスは岐阜県瑞穂市にあります。
    一つのキャンパスに法学部、経済学部を含む全ての学部がありますが、これは私立大歯学部では特殊で、様々な面でキャンパスライフに影響します。

     

    建学の精神は「国際未来社会を切り開く社会性と創造性、そして、人類普遍の人間的知性に富む人間を育成することにある。」です。
    「社会性」「創造性」「人間的知性」については別に以下の解説があります。

     

    • 社会性について
      人類共存の理念は、今や地球の資源・環境問題をはじめ高齢化社会に伴う労働問題、先進国の国際経済問題、発展途上国の社会経済問題など、解決すべき諸問題に直面している。これらの課題と取り組み、人類の繁栄と幸福を推進するため、国際性と社会性に富む人間、和を重んずる心豊かな人間を育成する。
    • 創造性について
      人類は、科学・技術のめざましい発展により、物質的豊かさを獲得したが、この科学・技術の発展はまた、豊かな人間性の涵養に資するものでなくてはならない。
      先端的科学の進歩と豊かな人間性との調和を図るため人類は創造的英知を発揮する必要がある。本学は、このため自然科学と人文・社会科学、その他芸術との学際的協力により、専門的かつ総合的な教育・研究活動を推進する。
    • 人間的知性について
      高度な産業化・情報化の社会を迎えて、人間の生活様式も価値観も激変している。このさい科学・技術の健全な発達を図る反面、技術の独走が警戒される。従って人類普遍の理念としての人間性の発揚を志し、自己を確立し、人権と自由を尊重する調和ある国際未来社会を建設する必要のため、新しい人間的知性の涵養を企図するものである。

     

    朝日大学病院は内科、外科など24の診療科と7つの医療センターを有する岐阜地域の中核病院で、歯学部および保健医療学部の教育施設としての機能も持っています。急性期医療を基幹としていますが、回復期リハビリテーション病棟、そして地域包括ケア病棟が病院内に整備されています。

     

     

     

    1-2.朝日大学歯学部が望む学生像とは?

     

    朝日大学歯学部のアドミッションポリシーには、下記のことが書かれています。

     

    教育目標を十分に理解し、国際社会と地域社会貢献に積極的な意識をもつ、次の入学生を求めています

     

    1.生命を尊重し、他人を思いやる心がある人(倫理観)
    2.自己の考えを適切に相手に伝える基礎的表現力や、相手の話を積極的に理解しようとする意識が高く、協調性のある人(表現力)
    3.国際社会への関心が高く、英語による基礎的コミュニケーション能力を備えている人(コミュニケーション力)
    4.高等学校学習指導要領に基づく数学、理科の基本的な知識を身につけ、論理的思考力を有する人(知識・思考力)
    5.歯科医師を目指す強い意志と、卒業後も生涯にわたって医療を通じた社会貢献が期待できる人(意欲)
    6.心身の健康増進に努め、日々の努力を惜しまず自己目標を完遂する力のある人(医療人としての資質)

     

    1-3.朝日大学歯学部の偏差値

     

    河合塾、駿台予備学校、ベネッセ(進研模試)の歯学部偏差値ランキングを見ると、朝日大学歯学部の偏差値はこのようになっています。

     
      河合塾 駿台 ベネッセ
    東京歯科大学 55.0 50 65
    日本大学 55.0 46 60
    昭和大学 52.5 49 65
    大阪歯科大学 50.0 49 57
    日本歯科大学 47.5 47 61
    北海道医療大学 45.0 51 51
    明海大学 40.0 52 48
    朝日大学歯学部 37.5 45 52

     

    朝日大学歯学部の偏差値ランキングは河合塾では37.5と低いのですが、駿台、ベネッセでは上位校とそれほど大きな差はありません。自身が受験した模試に合わせてランキング表を確認してください。例えば、進研模試の偏差値を河合塾のランキング表で確認してはいけません。
    また、「偏差値ランキング」は一般選抜を対象としていますので、推薦入試の難易度とは異なることを忘れないでください。

     

    また、朝日大学歯学部は一般選抜以外に、共通テスト利用、共通テストプラス(一般入試+共通テスト)、学校推薦型選抜、総合選抜(AO)と多様な方式の入試を実施しています。これは近年の歯学部では割と一般的なのですが、朝日大学ではそれぞれが何期かに分かれています。
    自分の受験の仕方に合わせて最適な方式を選んでください。そのためにも、入試方式を熟知している人に相談することが重要です。

     
     
     

    2.朝日大学歯学部の入試

     

    2-1.一般選抜

     

    朝日大学歯学部の一般選抜(一般入試)はⅠ期(募集人員55名)、Ⅱ期(同8名)、Ⅲ期(同4名)と3期に分かれています。
    朝日大学歯学部の一般選抜では、面接はありますが小論文は課されません。出願の際の参考にしてください。

     

    ①Ⅰ期

    入試は3日間設定されていて、複数回受験することができます。そして、歯学部は複数回受験する場合受験料が減免されます。また、複数日程を受験した場合は最も高い得点の試験日を合否判定に採用します。

     

    ②Ⅱ期
    入試日程は1日だけです。出願の際は注意してください。

     

    ③試験科目
    Ⅰ期とⅡ期の試験科目は以下の通りです。
    ・英語
    ・「数学Ⅰ、A、Ⅱ」「物理・物理基礎」、「化学・化学基礎」、「生物・生物基礎」から1科目選択
    ・個人面接(10分程度)
    Ⅲ期はⅠ期Ⅱ期の試験科目の他に「記述式総合問題」(文章や資料の内容を理解し、設問に対して自分の考えを述べる)が課されます。

     

     

    2-2.学校推薦型選抜

     

    朝日大学歯学部の推薦入試はⅠ期とⅡ期があり、それぞれ「一般推薦A(専願)」と「一般推薦B(併願可)」に分かれます。募集人員はⅠ期Ⅱ期合計で31名です。
    試験科目は「基礎学力テスト」「小論文」「面接」です。基礎学力テストは英語と理科で、理科は「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」から1科目を当日選択します。
    英語では「ケンブリッジ英検」「実用英検」「IELTS」「TOEFL」「TOEIC」などの外部試験の結果を提出して得点とすることができます。
    詳しくは募集要項を確認してください。ただし、外部試験の結果を提出した場合でも、基礎学力テストの受験は必要です。

     

    2-3.総合型選抜(専願)

     

    朝日大学の総合型選抜には「信長入試」という特徴的な名前が付けられています。
    「高い理想を掲げ鍛錬を惜しまなかった戦国の武将「織田信長」のように、明確な目標を持ち朝日大学における6年間の学びを通じて、その実現を宣言できる者を求めます。」と謳っています。
    Ⅰ期Ⅱ期Ⅲ期に分かれていて、募集人員はⅠ期7名、Ⅱ期3名、Ⅲ期2名です。試験科目は「基礎能力テスト」(英語、時事問題・一般常識問題)「口頭プレゼンテーション」「個人面接」です。
    プレゼンテーションの時間は5分程度で、テーマは「あなたが朝日大学で実現したい目標は何ですか。そのためにどのような努力をしますか。」となっています。パソコン、プロジェクター等の電子機器の使用は認められませんが、紙の資料や自作の資料等は使用できます。

     

    2-4.共通テスト利用入試

     

    朝日大学歯学部の共通テスト利用入試もⅠ期Ⅱ期Ⅲ期があり、「共通テストプラス入試」と「共通テスト利用入試」に分かれます。
    募集人員は「共通テストプラス入試」がⅠ期Ⅱ期Ⅲ期それぞれ2名、「共通テスト利用入試」がⅠ期8名、Ⅱ期2名、Ⅲ期2名です。
    試験科目は、「共通テストプラス入試」が一般入試の高得点1科目と共通テストの高得点2教科2科目の合計点、「共通テスト利用入試」が共通テストの「英語」「数学」(数学Ⅰ・A、数学Ⅱ、数学Ⅱ・数学 Bから高得点 1 科目)「理科」(物理基礎、化学基礎、生物基礎から2科目又は物理、化学、生物から高得点1科目)「個人面接」です。
    「共通テスト利用入試」には面接がありますが、「共通テストプラス入試」には面接はありません。また、学校推薦型選抜と同じく英語外部試験の結果を提出して得点とすることができ、「一般入試」「共通テストプラス入試」「共通テスト利用入試」の3つに出願する場合は受験料の割引があります。

     

    2-5.社会人・学士等特別選抜入試

     

    朝日大学歯学部では若干名ですが「社会人・学士等特別選抜入試」つまり編入試験を行っています。
    これもⅠ期Ⅱ期Ⅲ期に分かれていて、試験科目は小論文と個人面接です。出願書類等は募集要項で確認してください。

     

     

    3.朝日大学歯学部受験のポイント

     

    3-1.学力試験対策

     

    朝日大学歯学部の学力試験科目は、歯学部で一般的な「英語・数学・理科1科目」は共通テスト利用入試で採用されていますが、それ以外は2科目が中心です。
    入試形式も多様なので、出願、受験を検討する場合は専願(第一志望)であるかどうかに関わらず、日程と試験科目を確認しましょう。

     

    3-2.面接対策

     

    朝日大学歯学部の面接は、対策に際して過去から未来に渡る「自分ストーリー」を意識するようにしてください。くれぐれも「問答集」など個別の質問に単純に答えるスタイルの対策に終始することのないように注意してください。面接時間は約10分で、短い印象がありますが、面接で10分はかなり長いと認識してください。付け焼刃的な想定問答では対応できませんから、面接対策をおろそかにしないことが大切です。

     

    3-3.朝日大学歯学部受験のまとめ

     

    朝日大学歯学部の入試は形式も日程も多彩です。出願、受験を検討する際は入念に確認しましょう。

    東日本、首都圏の受験生のみなさんにはなじみの少ない、知名度の低い朝日大学ですが、西日本では知名度は高く、旧岐阜歯科大学時代から多くの大学と姉妹提携・協力提携を締結して学生の相互交流を行い、学生を積極的に海外研修に派遣して派遣先の学生の受け入れも行っています。また、東日本、首都圏ではなじみ深い明海大学と姉妹提携を結んでいます。
    全国規模で受験生を集めてよい大学だと思います。