私立医学部受験 入試情報 化学対策

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昭和大学医学部 一般選抜 化学 の傾向と対策

制限時間は理科2科目で140分。
配点は理科全体で200点。

 

2018年以降は、大問数4題が定着している。

 

理論・有機・無機の各分野が偏りなく出題されているので、未習分野がないように学習してほしい。
もっとも出題頻度が高いのは理論分野で、次の有機分野がよく出題される。
無機分野は理論や有機に比べ出題頻度こそ少ないが、理論と関連付けられた問題がよく出題される。

 

2021年の特徴は、4つの大問のうち3つが有機分野からの出題となったことであろう。
脂肪族・芳香族・糖が出題された。
また[4]の小問集合で生命化学の問題も出題された。

 

近年、有機分野のうち生命化学の問題が頻出である。
しかも深い考察を求めるものがよく出題され、生命化学分野は他の大問と比べて難易度が高いと言える。
逆に言えば、他の問題は総じて典型問題ばかりであるから、対策の基本は典型問題を素早く確実に得点に解けるようにすることである。
典型問題は素早く片付けて、生命化学の問題にじっくりと取り組む時間を確保する戦略がベストであろう。
特に物理選択者にとっては、生命化学分野は不利な問題になると思われるが、実際には解答に必要なヒントは問題文中に記されている。
文中からヒントを見つけ正答に辿り着くにはそれなりのトレーニングが必要である。
このトレーニングは過去問等に取り組むことで行うことが可能なので、物理選択者も諦めずに対策に努めてほしい。

国際医療福祉大学医学部 一般選抜 化学 の傾向と対策

化学は大問5問で、制限時間は理科2科目で計120分である。

 

[1]では例年小問集合が8問出題されている。
[2]から[4]までの大問に理論分野や有機分野、無機分野の計算問題が配置される。
計算問題は非常に多く出題されるが、マーク式なので記述問題はない。

 

難易度は比較的高く、難易度の高い問題が出題されることがある。
例えば2021年の[3]では「黄リン」「リン脂質」「リン酸塩」「アデノシン三リン酸(ATP)」「緩衝液」など、リンについて幅広く問われた。
計算に苦労した受験生が多かったであろうし、長い問題文を読み切るのも一苦労であったと思われる。

 

[1]の小問集合では化学全般の正確な知識が問われるので、まずは基本的な知識や計算をしっかりと固めてほしい。
基本・標準レベルの問題集を使ってすらすら解けるようになるまで繰り返し解き直そう。
基本的、標準的な問題を解く力は、[2]以降の大問を解く基礎にもなる。
大問では難しい問題も出題されるが、長大なリード文を読んでたじろぐ必要はない。
長い問題文には多くの「解答には不要な情報」が含まれる。
問題文中のから必要な情報を抜き出せれば、基本的な知識を問題に適用することで解答に到達できる場合も多い。
こういった問題に慣れるには、国際医療福祉大学の過去問や他大学(国公立大を含む)のリード文の長い問題が適している。

東京慈恵会医科大学医学部 一般選抜 化学 の傾向と対策

時間は理科2科目合わせて120分。
例年4題の出題で、難易度は私立医学部の中でも、質・量ともかなりハイレベルと言って良い。

 

問題は全体的に長文で、新しいテーマや未知の物質にフォーカスした問題を出題するのが特徴である。

 

2021年では [1]はオゾン層を主題とする、理論化学の総合問題であった。

 

[2] は金属イオンの系統分析で、金属イオンの回収率求めさせる問題が出題されている。

 

[3] は教科書で見ることのない炭化水素(アダマンタン)の性質に関する問題である。

 

[4]は下村脩教授が2008年にノーベル賞を受賞した蛍光タンパク質に関する問題であった。

 

長文を丁寧に読み解かなければならないものの、しっかり読み解けば解答しやすい問題も少なくない。
まず全分野の標準レベルの問題を正確に習得し確実に解けるようにしておくことが、最大の対策になるだろう。
問題を見た瞬間に解法が思い浮かぶようにしておこう。

 

非常に長い問題文に圧倒される受験生も多いと思われるが、決して「難問揃い」というわけではなく、設問の解答に必要な部分は案外少ない。
数年分の過去問の勉強を通じて、問題文から設問のヒントとなる部分を取り出し、教科書や標準レベルの知識を当てはめる訓練を積むようにしよう。
国公立の過去問の中から、問題文が長大なものを選んで解いてみても良いだろう。