医学部・歯学部News

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河合塾が公表した私立医学部の偏差値ランキング「2021年度入試難易予想ランキング」についてお伝えしてきました。
河合塾の私立医学部偏差値ランキングには、ボーダーライン偏差値72.5で最上位の慶應義塾大学医学部から、偏差値2.5刻みで私立医学部のボーダーライン偏差値が示されています。

 

河合塾の私立医学部偏差値ランクでは、偏差値72.5から62.5の間に私立医学部31校が並んでいます。
そして、ボーダーライン偏差値62.5には私立医学部4校がランクされています。

 

獨協医科大学、埼玉医科大学、北里大学医学部、川崎医科大学の4校です。
河合塾の偏差値ランキングによれば、この4校が私立医学部一般入試(一般選抜)で一番易しい大学ということになります。
最後にもう一度触れますが、大学入試全体を考えれば「易しい」とはとても言えません。

 

これらはあくまで、河合塾が全統模試のデータから考える医学部入試の難易度であって、大学や医学部そのものを表しているわけではありません。
「医学部入試」に限った話です。
河合塾の偏差値ランキングは偏差値2.5刻みになっていて、偏差値1刻みで表せるほど厳密なものではない、ということです。
また、駿台予備学校やベネッセ(進研模試)などの偏差値ランキングとはランクが違っていることも珍しくありません。
さらに先日もお伝え致しましたが、大学が偏差値を操作しようと思えば可能です。

 

以前、私の所に複数の私立医学部から入試について相談があり「こんな方法もあります」と伝えたところ、実際に偏差値上昇という結果に結び付いています。

 

医学部受験生の皆さんは「医学部の偏差値」は、あくまで参考と考えてください。
実際、私立医学部入試は偏差値どおりには行きません。

 

忘れて欲しくないのは、「医学部受験生がやらなければならないことは偏差値を上げることではなく、志望校の入試での得点を上げることだ」ということです。
模試は、医学部を意識して作られているわけではありません。
まして、私立医学部入試は大学によって出題傾向、問題の難易度、試験時間などが異なります。
模試の偏差値を上げることは、悪いことではありません。
しかし、本当に大切なことは「志望校の本番入試で、試験時間内に合格点を取れるようにすること」です。
そのために自分は何をすべきかを考えてください。

 

ちなみに、私立医学部31校の偏差値ランキングで72.5から67.5の間に14校がランクされています(藤田医科大学愛知県地域枠を含む)。
医学部を除く私立大学理系でボーダーライン偏差値が最も高いのは、早稲田大学の先進理工学部、基幹理工学部、創造理工学部と慶應義塾大学の理工学部で、ボーダーライン偏差値は65.0とされています。

 

つまり、「医学部を除く私立大学理系学部の最高偏差値65.0では、私立医学部で偏差値67.5以上とされる14校には合格出来ない」とも言えます。
早稲田、慶應の最難関理工系学部と同じ偏差値65.0には、私立医学部13校がランクされています。
私立医学部31校中、27校が医学部を除く最難関学部と同等かそれ以上ということです。

 

医学部が突出して難しいことが分かります。