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大学入学共通テストで医学部入試、歯学部入試はどうなる?

この記事の目次

    大学入学共通テストとは?

    2021年1月から、これまでの大学入試センター試験(センター試験)に代わって、新しいテスト「大学入学共通テスト」が実施されます。
    大学入試改革で大学入試は
    「学力の3要素」を多面的・総合的に判断することが求められました。学力の3要素とは、「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体性・多様性・協働性」を言います。
    これまでのセンター試験で問われていた「知識・技能」に加え「思考力・判断力・表現力」を計るために、センター試験に代わって大学入学共通テストが行われることになりました。

     

    出題内容は?どんな問題?

    大学入学共通テストの試行調査(プレテスト)は2回行われましたが、そこからセンター試験との出題内容の変化が見て取れます。
    特徴的な問題として「与えられた文章、資料から必要な情報を理解し、それを組み合わせて思考、判断させる問題」「日常生活などの場面設定の中で知識の理解や思考力を問う問題」が挙げられます。
    これまでのセンター試験と問題の問われ方が大きく変わることが予想されます。

     

    出題科目や試験時間、配点は?

    試験日程は、1月中旬の2日間で変わりません。
    試験科目は国語、数学、外国語、
    理科、地理・歴史、公民の6教科30科目でセンター試験と変更はありません。
    試験時間ですが、「数学」「数学ⅠA」の試験時間がこれまでの60分から10分伸びて70分になります。
    英語の配点はリーディング(筆記)100点、リスニング
    100点の合計200点になります。リーディングとリスニングが1対1の配点比率になります。
    ただし、ここで気を付けてもらいたいのは「大学が、英語の配点を決めることが出来る」ことです。合否を判定する際に大学入学共通テストの英語の配点をこれまでと同じようにリーディング200点、リスニング50点とする大学も多くあります。
    志望校では、どういった配点になるのかを確認してください。

     

    大学入学共通テストのポイントは?

    既に、大学入学共通テストのための模擬試験が行われています。その受験者の様子を見ていると、これまでに無い問われ方に戸惑う受験生が多く見られました。問題そのものは難しくなくても、問われ方が異なるので上手く解けない受験生が多くいました。
    大学入学共通
    テストのポイントは「新しい問われ方に早く慣れる」です。医学部受験生、歯学部受験生の中には、新しい問われ方を苦にしない受験生もいます。一方で、非常に苦労している受験生もいます。とにかく、これまでに無かった問われ方に早く慣れることが大学入学共通テストのポイントになります。
    問題文を読んで、問題を理解することに時間を取られるようでは、
    大学入学共通テストでの高得点は望めません。

     

    医学部入試、歯学部入試は変わる?

    これまでのセンター試験と大学入学共通テストでは、大きく変わります。
    では、医学部
    入試、歯学部入試そのものは、どうなるでしょうか?

    結論は「変わらない」です。

    国公立医学部、歯学部志望の皆さんは当然、大学入学共通テスト対策をしなければなりません。
    では、各大学の2次試験(個別学力試験)対策はどうすべきでしょうか?これまでどおりと考えていいでしょう。
    大学は、これまでの2次試験で入学者選抜に問題があるとは思っていないでしょう。多様な人材を入学させたいのなら、学校推薦型選抜(推薦入試)や総合型選抜(
    AO入試)があります。実際に東京大学医学部医学科の推薦入試、京都大学医学部医学科の特色入試など、国公立大学でも推薦入試やAO入試の導入が進んでいます。
    また、出題者もいきなり大学入学共通テストを意識した問題を作るのは難しいと思われます。

    「国公立大学医学部、歯学部の2次試験は変化無し」と考えていいと思います。

    では、私立医学部入試、私立歯学部入試はどうなるでしょう。

    これも「変化無し」でしょう。

    大学によっては多少、思考力を問うような問題が出題されるかもしれません。
    ここで
    忘れてはいけないことが「医学部入試、歯学部入試で必要なのは満点ではなく合格点」ということです。「大学入学共通テストのような思考力を問う問題が出るかもしれないから対策をしなければならない」と考えてはいけません。
    受験勉強に使える時間は限られています。出るか出ないか分からない問題をやっている時間はありません。王道の、これまで出題
    されてきた問題を解くことに集中することが私立医学部、歯学部合格への近道です。

     

    大学入学共通テスト利用入試は、どうする?

    これまで私立医学部17大学、16の私立歯学部で行われていたセンター試験利用入試は、大学入学共通テスト利用入試に移行されます。国公立大学の受験は考えない私立医学部、私立歯学部専願の受験生の皆さんは、大学入学共通テスト利用入試をどう考えればいいのでしょうか?

    私は「大学入学共通テスト利用入試は、頭から外していい」と考えています。

    その理由の一つ目は「大学入学共通テストには過去問が無い」ことです。2回の試行調査(プレテスト)はありましたが、記述式問題が導入される予定で作られていました。実際にどのような問題が出題されるのかは誰にも分かりません。受験生としては「いったいどんな問題が出るのだろう。見たことも無い問題だったらどうしよう」という気持ちを持ち続けながらの勉強になると思います。これでは受験勉強に集中し切れないでしょう。

    もう一つの理由は「私立医学部、歯学部の大学入学共通テスト利用入試のボーダーラインはかなり高くなることが予想される」からです。これまでの私立医学部センター試験利用入試のボーダーラインは「9割」と言われていました。少なくとも85%の得点が無ければ合格は厳しい状況で「国公立医学部以上に厳しい」とも言えるボーダーラインでした。私立歯学部も医学部ほどではありませんが、高い得点が必要でした。
    このボーダーラインに達するためには、かなりの時間を大学入学共通テスト対策に費やす必要があります。その時間を私立医学部、歯学部の一般選抜(一般入試)対策に使った方が合格の可能性は、ずっと高くなるのは間違いないでしょう。

    こういったことから国公立大学の受験は考えない私立医学部、私立歯学部専願の受験生の皆さんは、大学入学共通テストについては頭から外していいと考えています。